‘中国人’ カテゴリーのアーカイブ

留学経験者

2012年2月3日 金曜日

普通4年留学して外国の大学を卒業したと聞いたら、その国のことをある程度理解出来ていると思うでしょう? なぜなら大学を卒業できるほど言葉が上手で、少なくても4年間はその社会で過ごしたことがあるのですから、すべてを把握できていないとしても、基本的な常識は当然わかっているはずと思いたいのですが・・・

中国人が日本へ留学する時は多くの中国人は日本人と殆ど接する機会がなく、他の中国人留学生だけと交流します。日本で暮らしても、まだ中国人の社会で過ごしています。

そもそも日本に留学している中国人は代表的な中国人と言うより、お金持ちの子供です。一般的な家庭だと留学するお金がありません。その為、同じような裕福な家庭の子供が多いです。

その中国人が卒業をし中国に戻ると、日本語がある程度分かっても、日本の社会、日本の常識や習慣についてはあまり知識がないようです。

一つの例としては、一昨年私が経営している中国の現地法人に採用した女性です。彼女は30歳ぐらいで、日本に9年間留学し、大学卒業後に大学院も卒業。それらの学校は東京で、専攻が経済学部でした。

3ヶ月間の試用期間が終了した時、本採用しないことを彼女に伝えました。その3ヶ月間だけでも何回も驚くようなことがあったからです。

事件①

ある日MSNを使い彼女にファイル送信しようとしたら、彼女の画面にそのファイルを「承諾」、「名前を付けて保存」、「辞退」するの3つの選択肢が表示されました。彼女はその「辞退」と言う文字を見て直ぐに私に「はい、分かりました。会社を辞めます。」と言いだしました。なぜなら、私が彼女に解雇と言うメッセージを送信したと勘違いしたようです。その理由としては、中国語で「辞退」の漢字は「解雇」の意味を持つからです。しかし画面には単なるそのファイルを受け取らないと言う日本語の意味しかありませんでした。

事件②

日本語を中国語に翻訳している最中に日本語の原稿にあった「¥」記号を見て、それが可笑しいと言いだしました。中国でもその記号をお金の単位(元)として利用しているが、9年間東京に暮らし、経済学の大学院を卒業した彼女は、日本でも「¥」記号を使用しているとは知らなかったと言いました。

日本語の読解力が非常に悪かったです。

結局、日本に長くいただけだでは意味がない結論になります。どの国籍の人も同様です。自分と同じ国籍の人としか接しないなら、いる国の文化や常識を理解できないのが当たり前ですが、これは中国人に多い現象のようです。非常に残念・・・

中国での「道徳」教育

2011年8月12日 金曜日

日本で「道徳」と言う授業があると初めて知った時は、驚きました。道徳ですよ!それは学校で教えること?私はイギリスで生まれ育ち道徳は家族や地域社会から学ぶものと思っていました。人によっては教会などで道徳について色々学ぶかも知れませんが、決して学校が教えるものとは思いません。親孝行や思いやりと同じく、年をとると共に自然に身につくものでしょう。

今までは学校で「道徳」を勉強するのは日本だけだと思っていました。しかし最近はもしかして、中国にも「ドウトク教育」と言うのを行っているのではないかと思うようになりました。中国に良く行かれている方なら、中国の学校で道徳を教えていると思うはずはないでしょうが、一つの大きな違いがあります。それはその「ドウトク」の漢字です。

日本では「道徳」を勉強し、文字通り社会において望ましいと考えられている価値観などに基づく意識や行動様式・生活態度のことを示します。一方、中国では「人を見てどう得するか?」の勉強が流行っている気がします。

半分冗談ですが・・・

 

国籍は無関係?

2011年4月11日 月曜日

イギリスに生まれ育ち、イギリスとギリシャの二つの大学を卒業後に30数カ国を歴訪し、来日前にはネパール、インド、タイで多くの時間を過ごしました。

それから日本と中国で20年の歳月が経ち、両国で自分の会社を経営し、7ヶ国語に親しみ、国籍の異なる女性と10年にわたり結婚生活を過ごしています。

その経験を踏まえた上で、自分の意思を超えた特性としての国籍というものは、まったく色の好き嫌い程度のものでしかないのでは?という意見を持つに至りました。

しかし最近の中国での経験によって、その考えが少しずつ揺らいできていると言わざる得ません。
また20年来、非難し続けてきた意見についての再考をも余儀なくされました。

大多数ではないにせよ、私が仕事を一緒にした多くの日本人は平均的な中国人に対しては大きな期待をせず、あまりいい印象を持っていませんでした。
国籍だけで人を判断するというその態度はフェアなものではないし、時に攻撃的ですらあります。

しかし最近になって、ひょっとしたら中国は、国籍というものの個々に対する影響という点では、例外と考えた方がいいかも知れないと思うようになってきました。

これについて強調しておきたいことですが、ここでの私の意見は、海外への渡航経験がない人についてではなく、外国語に通じ、尚且つ海外滞在経験のある中国人についてのものです。

もちろん多くの例外はあるでしょう。
ただ、私が気づいたことは中国人にとっては、その期間にかかわらず外国での滞在経験がその国の文化や言語、人々の理解には残念ながら繋がっているとは必ずしも言えないということです。

その国での「常識」は、中国から訪れた人々にはことごとく異質なものに感じられるでしょう。
そう、まさに訪問者という言葉がふさわしいように思います。

どんなに長い期間、外国に滞在したとしても、彼らのほとんどは、その社会の基盤となる地域の常識や伝統といったものを吸収できるような地域社会と交流していないように私には思えます。

今後は、実生活に基づいたいくつかの例をあげてみたいと思います。

 

日本から脱出?

2011年3月23日 水曜日

最近の地震、津波、原子発電問題で日本は色々と大変な日々を送っています。仕事に影響がないとは言えず、仕事を続けるしかないです。私は先週の金曜日に中国青島の現地法人に向かいました。いつも通り福岡発青島着の飛行機でしたので、福山から博多への新幹線に乗り、初めて混雑している下りの新幹線を体験しました。車内ではスーツケースを置く場所がなかったので、乗務員さんに預けましたが、多くの人が荷物をそのまま持って博多方面(南)に向かっていました。

新幹線に人が多いと思ったのですが、福岡空港に着いた時は、更に驚きました。空港のシステムが機能していないと思わせるほどのターミナル内が混雑していました。チェックインするまで並ぶ列がいつもの何倍も長く、出張に向かっているサラリーマンよりも中国人の家族が圧倒的に多かったです。どの飛行機も満席でした。

チェックインの時に隣に並んでいた中国人女性も、飛行機で隣に座っていた中国人の親子も「安全のため」日本から中国へ戻っていると言っていました。しかも両者が20年くらい日本滞在していました。

両者の会話は同じでした。私は普通の出張で、数週間後に日本に戻ると言ったら、顔が唖然となって、何でそんなに危ない日本に戻るのか理解出来ないという表情でした。

そして青島空港に着いてから、入国管理に進む前には、放射線検知器を通らなければなりませんでした。中国に着いても、皆さんが日本の報道以上の状態を想像している様子でした。

確かに福島の原子発電問題は大変なですが、報道による過剰反応には本当に驚きました。

大家とのいざこざ – その2

2010年12月2日 木曜日

続いて・・・

「鍵屋に鍵を開けさせ、鍵を交換する」という大家の言い分を気にかけながらも、私は8月30日、日本での過密日程をこなすために中国を後にし、帰国の途につきました。話を伺った二人の弁護士も不動産会社の担当の人も、いずれにしてもいくつかの法を犯すことになるので、借主の許可なく勝手に鍵を変えるほどこの大家もバカじゃないだろう、と請け合ってくれましたし、私が開けなければ、彼が部屋に入る術はないということも確証してくれました。もちろん私が部屋を開けるわけなんてないので、手つかずの問題は再度、私が青島へ戻る10月、国慶節(1日-7日)の後まで持ち越し・・・のはずでした。

9月28日、水道メーターの交換のため、その団地に常駐している作業員がオフィスを訪ねてきて、上の階(9階ですね)を開けてくれ、と言ってきました。これは他のすべての部屋でも行われていることです。ですので、これ自体はさほどの問題ではありません。でもどういうわけか、そこには「大家が一緒にいる」ということなのです。どうしたって何か裏があると思わずにはいられません。そこで、現地スタッフにドアを開けないようにと指示しました。水道管を交換しないことで、他の部屋の断水が多少、延びるということについても、元を正せば法的責任を全うせず、返金にも応じない大家のせいでしょう?

しかし作業員の女性(団地内全6棟を担当)、大家(は言わずもがな)、それに現地のスタッフも、契約に関する私たちの状況が変わるわけでもないので、開けてメーターを交換した方がいいと言ってきます。結局、状況に流される形で気が進まないながらも、「大家は作業後(約30分)には必ず退出し、鍵も変えない」という条件の下にドアを開けることに同意したのです。

上の階のドアが開き、作業員が水道メーターを交換している間、大家はすぐに行動を開始し、鍵屋にドアの鍵を変えさせてしまいました。そこに居合わせたスタッフには、今見たことを言わないようにと釘を刺し、休日に勝手に大家が変えた風を装っておくようにと言ったようです。彼女は何もできず、黙って見ているしかありませんでした。

その晩にそのスタッフから連絡をもらいました。カビだらけの、家賃を払っていながらも鍵さえ持っていないというそのアパート・・・青島に戻るまではまだ数週間はあるので、その間は今後の対応を考えた方がよさそうです。ちなみに今回の大家については、その行動は暴挙と言っていいでしょう。どのような裁判に出たって負けるはずです。そんなわけで私は10月8日に戻るまでは事態をそのままにし、法的な選択肢を模索するべく、弁護士に連絡を取るよう現地スタッフに指示を出したのです。