‘翻訳’ カテゴリーのアーカイブ

文脈は重要

2010年6月14日 月曜日

言葉や文章一つを翻訳するようによく要求されることがあります。しかし、単語を一個ずつ翻訳が出来ても、直訳になり、意味が全く違う場合もあります。また、言語によっては文章には翻訳するのに情報が足りないこともあります。

それぞれの言語に独特の文法やルールがあり、その言語だけで話していると何の問題はないのですが、その会話の一部だけを正しく翻訳や通訳出来ないことがよくあります。

たとえば、会話の中で「お父さんは犬の散歩をしている。」という文章が出た場合は、追加情報がなければ、翻訳が不可能です。本人同士は話を分かっているが、翻訳者は正しく理解していないことが多い。文章の単語を翻訳・通訳するのではなくて、その文章の意味を訳すべきです。この例では、犬が何匹か分からないと英語に翻訳ができません。それと誰の「お父さん」かが分からないと自然に訳せません。

あり得る訳文は少なくても次の候補があるでしょう:

●  His father is walking the dog.
●  Your father is walking the dogs.

質問をして、その文章の背景を理解していないと正しい翻訳が出来ません。

また、中国人に「私は北京にも行きます。」を中国語に翻訳するように頼むと多くの人は「我也去北京。」と答えます。その後、「私も北京に行きます。」を翻訳するように頼むと、困った顔でまったく同じ文章を繰り返す。前後の文章があれば、両方の日本語の文章が同じ中国語になりますが、単独の文章だとどっちの意味かが判断できません。勿論、区別しようと思えば、2つの中国語の文章を作れますが、自然でもないし、上記の順番で聞くと殆どの人は区別が出来ない答えを言う。

逆に、中国語の「我也去北京。」を日本語か英語に翻訳することが出来ません。一人が2つの場所に行っているのか、2人以上が北京に行っているのか分からないからです。

翻訳するのは言葉ではなくて、意味です!

正しい道具を選んだ方がいい

2010年4月13日 火曜日

心理学者アブラハム・マズロー氏が言ったのは「金槌しか持っていなければ、すべての問題は釘に見える」。たくさんの人がMS-Excelが設計・開発された目的以外の用途で使用しているようです。MS-Excelはスプレッド・シート(表計算ソフト)です。リストを作ったり、計算の自動化をしたりするのに販売管理などでよく使われている。しかし、多くの人(特に理系の方)がMS-Excelで全く違うものを作成している。一緒に売られているMS-Wordが相応しいのに、MS-Excelで取扱説明書や品質マニュアルなどを作成されている。文字を扱うために開発された友達のMS-Wordの方が適切ですが、MS-Excelの方に慣れているためとよく言い訳される。

作られたファイルをプリントして使うと全く問題はないかもしれないが、のちのち翻訳者の悪夢となることも多々あります。翻訳された文章が原稿の文章よりも長いとMS-Excelのセルに入りきれないことが多いです。そのセルやテキストボックスのサイズを変更しようとすると、書類が完全に崩れてしまうこともあるし、適切なソフトで作られた原稿と比べて作業時間がかなり長くなります。

英語は日本語よりも長くなりますが、テキストが自然に次のページに流れないし、度々一つの文章が複数のセルで分かれているので、翻訳支援ソフト(CAT)を使って翻訳を効率よくすることが非常に難しくなるし、場合によっては不可能となってしまいます。

結局は翻訳された書類は完璧な見た目ではないのに、相応しいソフトで作られた原稿を翻訳する場合よりも、時間と費用の負担が大きくなってしまいます。

すべての道具には用途がある。MS-Excelの用途はテキストを書くことではありません。なぜMS-Wordをワード(単語)と名づけられたと思う・・・?

七つの味、一つの読み

2010年3月23日 火曜日

「七」は主には二つの読み方がある:「なな」と「しち」。読み方はその使い方か単語による。しかし、「七味」(七味唐辛子の省略)では「しち」しか読めない。

「七味」は「しちみ」は「shichimi」。日本人か日本語を少しでも分かる人なら、これが当たり前でしょう。しかし、中国の青島市では下記の瓶をよく見る。誰かが「七味」を「しちみ」ではなくて「ななみ」に翻訳した。

恐らく偽物でしょう。でも、間違えなく、安くて悪い翻訳!

ウーロン茶

2010年3月15日 月曜日

これはプロの翻訳者の代わりに安い方法で翻訳をしようとした結果です。お金は少し節約することができたかも知れませんが、その差額は商品、印刷、梱包、物流などで使ったお金と比べて大した金額ではないはず。多くの人は翻訳された内容を読んでからこの商品を購入する価値があるか判断するでしょう。

日本語だけではなくて、英語もひどいです!

(画像をクリックすると大きい画像が表示されます)

Felix – とても優しいCAT

2010年3月12日 金曜日

沢山の翻訳支援ソフト(CAT)が市場に出ている。それぞれに短所長所がありますが、一つは別格です。沖縄に住んでいるプロの翻訳者であるGinstromさんが経営しているGinstrom IT Solutions (GITS) が開発・販売しているFelixはパソコンの力を利用し、過去に翻訳した文章をすべて記憶し、現在翻訳している文章と似ている候補を出してくれる。これによって翻訳の効率だけではなく、用語の統一性が改善されます。他の翻訳支援ソフトと違って、Felixの使い方は簡単で、翻訳の作業の邪魔にならない。更に、Felixほど役に立たない多くのソフトと比べて、Felixが断然低価格だということを考慮すると、他のソフトを使う理由はないでしょう。

FelixはMS-WordやExcelの中で動くので、使いやすく、早く、パソコンの負担にならない。TagAssistという無料ソフトを一緒に使うとHTMLファイルも翻訳できます。この画期的な翻訳支援ソフトに加えて、Felixの開発者Ryan Ginstromさんはいくつかの無料ソフトを用意している。これらは彼のウェブサイトからダウンロード出来ます。

これらの無料ツールはFelixと合わせて使うことによって、翻訳の効率をより改善できるが、単独で使うことも可能です。

Count Anythingは小さいツール(ソフト)で、複数の様々な形式のファイルの文字を同時に数えてくれる。それぞれのファイルを開く手間を省くだけではなく、ワードが数えないテキストボックスの中の文字も数える。更に数字のみの箇所を無視するオプションもある。

Analyze AssistはCount Anythingと似ているが、その複数のファイルの中で同じ文章が何回繰り返されているかを教えてくれる。更にFelixの翻訳メモリーファイル(TM)と一緒に使うと、以前翻訳した量も教えてくれる。これを使うと翻訳はどのくらい時間が掛かるかを早く把握できるので、見積もるのが簡単で早くなる。

これらのツールを使うと見積もりを作っている時間と翻訳している時間の両方を短縮ができるので、時間の節約(=お金の節約)になります。そして、すべてが無料です!

まだFelixを購入する価値があるかを悩んでいるなら、無料のトライアル版をダウンロードしてみたらいいと思う。トライアル版とは言え、本番のソフトそのものです。すべての機能がそのまま使えます。唯一の制限はメモリの大きさが500行までということです。それは試すのに充分でしょう。

まだ心配しているなら、100% 返金保証もあります。 ウェブサイトから引用すると: 「Felixは、60日間の100%返金保証サービスをご用意しています。お申し出のあった場合、ご購入から60日以内であれば、代金は無条件で全額お返しします。」

Felixのウェブサイトで沢山の情報や他の無料ソフトがありますので、そのサイトをご覧になって、トライアル版をダウンロードして、一番機能的で優しいCATと遊んでみましょう。